世紀末にさよならを

<主な登場人物>

・田村勲・
(名前は変更可能です)
都内の私立文系大学に通う二年生。この物語の主人公。
大学には進学したものの、大学デビューに失敗。サークルにも馴染めず、バイト先でも浮いた存在のまま、何事にも熱中できない日々を送っている。
志望動機すら周囲の真似事で決めてきたため、趣味や将来の夢も持てずに悩み、何か自分を変えるきっかけがほしいと漠然と考えるようになった頃、出席不足による留年の危機に加え、奨学金の停止に直面し、自力ではどうすることもできずに追い詰められていたところへ、クラスメイトのよっ友だった谷野から、勉強会を装った新生人間研究会の合宿セミナーに誘われる。

谷野
・谷野洋介・
大学生でありながら、新生人間研究会のセミナーチーフも務める青年。
普段はキャンパス内でビラ配りを行い、新生人間研究会の宣伝に励んでいる。元マルチ商法で培ったノウハウを活かし、新規参加者の勧誘や組織拡大を担う営業部長的な存在である。
表向きは明るくフレンドリーで能天気に見えるが、実際はプライドが高く、「努力が正当に評価されない世の中は不公平だ」という強い不満を抱いている。自主性のない周囲を見下す一方で、「周りが動かないなら自分が世界を変える」という野心を燃やしており、最近ではセミナー内に自身の勢力を築こうと画策している。

早乙女
・早乙女湊・
田村たちが参加する新生人間研究会の講師であり創設者。
浮世離れしたカリスマ性と美醜を備え、彼に会うためにセミナーへ通う女性ファンも多い。表面上は人当たりの良い好青年を装っているが、その本性は巧みな心理誘導によって受講者を洗脳し、資金を搾取する冷酷な人物。
かつては大手企業に勤めていたが、平社員として埋もれる日々に「自分はこんなところで終わる人間ではない」と強い焦燥感を募らせ、わずか数か月で退職した過去を持つ。
彼にとってセミナー活動は人々の救済ではなく、自分を正当に評価しなかった社会への復讐(搾取)に過ぎない。

荻野
・荻野諭・
新生人間研究会の広報役を務める男性。
学生時代に助けられた過去から早乙女に深く心服し、現在も「先生」と呼び慕っている。谷野とはセミナーへの入会後に知り合った。主に問い合わせや個別相談の受付を担当している。
裕福な家庭で礼儀作法を叩き込まれたため育ちが良く、苦労を表に出さない親切な人柄で、相談者や周囲からの信頼も厚い。しかしその裏では、日々の対話業務を通じて、学生時代に疎遠となった忘れられない女性の手がかりを探し続けていた。


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